AGENTS.md は「新しい同僚への引き継ぎメモ」

Codex に作業を任せるとき、毎回チャットで前提を説明していては効率が上がりません。AGENTS.md は、作業対象のフォルダに置いておくだけで Codex が自動的に読む指示書です。新しく配属された同僚に渡す引き継ぎメモを書く感覚で、「何のための作業か」「どこまでやってよいか」「何が完成か」を書きます。

記載すべき7項目

項目 書くこと 例
1. 目的 このフォルダで何をするか 月次の販促レポートを作成する
2. 入力 使うファイルと場所 data/ 内の CSV、templates/ の雛形
3. 出力 成果物の形式と保存先 output/YYYY-MM_report.xlsx
4. 手順 標準的な進め方 集計 → グラフ → コメント欄のドラフト
5. 判断基準 迷ったときの優先順位 数値の整合性 > 見栄え。判断できないときは確認する
6. 禁止事項 やってはいけないこと 顧客の個人情報を含むファイルを開かない、外部送信しない
7. 完了条件 何をもって終わりとするか 成果物と変更点の要約を提示して人の確認を待つ

非エンジニア部門向けの例文

# 営業企画チーム 週次レポート

## 目的
CRM から出力した CSV を集計し、週次営業レポートのドラフトを作る。

## 入力
- data/weekly_*.csv(毎週月曜に更新)
- templates/weekly_report.md(レポートの型)

## 出力
- output/YYYY-MM-DD_weekly.md
- グラフ画像は output/img/ に保存

## 手順
1. 最新の CSV を読み、前週比を計算する
2. テンプレートの各項目を埋める
3. 数値の根拠となる列名を末尾に注記する

## 判断基準
- 欠損データは推測で埋めず「要確認」と書く
- テンプレートの見出し構成は変更しない

## 禁止事項
- data/ 以外のフォルダを変更しない
- 外部サービスへの送信・アップロードをしない

## 完了条件
- 成果物のパスと変更点の要約を提示し、確認を待つ

開発チーム向けに追記する項目

エンジニアが使う場合は、次の項目を追加します。

  • セットアップとテスト:依存関係のインストール手順、テストコマンド、実行前に必ず通すチェック
  • コーディング規約:命名、フォーマッタ、ディレクトリ構成
  • 変更の出し方:ブランチ命名、コミットメッセージ、PR の説明に含める内容
  • 触ってはいけない領域:本番設定、マイグレーション、外部連携のキー

よくある失敗と対策

  1. 長すぎる:A4 で1〜2枚を目安に。詳細は別ファイルに分け、AGENTS.md からリンクする
  2. 抽象的すぎる:「丁寧に」「適切に」ではなく、判断できる基準(数値、順序、禁止)で書く
  3. 更新されない:作業でずれが出たらその場で1行直す。月1回の見直しを運用に入れる
  4. 一人しか書けない:部門の推進担当が書き、チームでレビューする体制にする

研修で「書いて動かす」

当社の Codex 研修 では、参加者が自分の業務を題材に AGENTS.md を書き、その場で Codex に実行させて検証するところまで行います。指示書の考え方は Claude Code とも共通なので、CLAUDE.md の書き方 も参考にしてください。

自社の業務でどう書くべきか迷う場合は、無料相談 でご相談ください。

よくある質問

AGENTS.md はどこに置きますか?
作業対象のフォルダ(リポジトリ)の最上位に置くのが基本です。サブフォルダに置くと、そのフォルダ以下の作業でのみ追加で参照されます。全社共通のルールと部門固有のルールを分けて配置できます。
CLAUDE.md と同じ内容で良いですか?
考え方は同じで、多くの内容は流用できます。ツール固有の設定(許可する操作やコマンド)だけを書き分ければ、両ツールを併用する場合でも管理は煩雑になりません。