CLAUDE.md とは何か

CLAUDE.md は、Claude Code が作業を始めるときに自動で読み込む指示書です。フォルダ(プロジェクト)に置いておくと、毎回の会話で前提を説明しなくても、その内容を踏まえて動いてくれます。人間の新人に渡す「業務マニュアルの1枚目」に相当します。

研修で多くの企業を見てきた経験では、Claude Code の成果が安定するかどうかは、この指示書の質でほぼ決まります。

3階層で考える

指示書は1つに詰め込むより、次の3階層に分けると管理しやすくなります。

階層 置き場所 書く内容
会社共通 全員が参照する共有場所 機密情報の扱い、外部送信の禁止、記録の残し方、用語の統一
プロジェクト(業務) 業務フォルダ直下 業務の目的、入力ファイルと出力形式、手順の要点、判断基準
個人 個人の設定 自分の好み(文体、確認の頻度)、よく使う手順

会社共通のルールを各プロジェクトにコピーすると更新漏れが起きるため、共通部分は1か所にまとめて参照させる設計が基本です。

プロジェクト用 CLAUDE.md のテンプレート

非エンジニアの業務向けに、当社の研修で使っている構成を簡略化して示します。

# 週次売上サマリー作成

## 目的
data/ 内の売上CSVから、部門別の週次サマリー(Excel)を作る。

## 入力
- data/sales_YYYYMMDD.csv(毎週月曜に追加される)
- master/departments.csv(部門コードと部門名)

## 出力
- output/weekly_summary_YYYYMMDD.xlsx
- シート構成とグラフは templates/summary_template.xlsx に従う

## 判断基準
- 部門コードがマスタに無い行は「未分類」に集計し、件数を報告する
- 前週比が ±30% を超える部門は備考に理由の確認を促す一文を入れる

## やってはいけないこと
- data/ 内のファイルを削除・上書きしない
- 社外のサービスへデータを送信しない

ポイントは、「やり方」を細かく書くより「判断基準」と「禁止事項」を明確にすることです。手順はAIが自分で組み立てられますが、業務上の判断は人が決めておく必要があります。

改善サイクルの回し方

  1. 実行結果を見て、想定と違った箇所を書き留める
  2. 原因が「指示の不足」なら CLAUDE.md に1行追記する
  3. 「毎回同じ修正指示をしている」ものはテンプレート化する
  4. 月に一度、不要になった記述を削る

追記だけを続けると指示書が肥大化し、かえって精度が落ちます。削る作業を定期的に行うことが、長く使うためのコツです。

研修での位置づけ

当社の Claude Code 研修 では、参加者が自分の業務を題材に CLAUDE.md を書き、その日のうちに動かして改善するところまでを演習します。エンジニア向けコースでは、会社/リポジトリ/個人の階層設計やスキル・フックとの組み合わせまで扱います。

安全に使うための権限設定については、Claude Code の権限・セキュリティ設計 も併せてご覧ください。

よくある質問

CLAUDE.md は誰が書くべきですか?
業務を一番よく知っている担当者が下書きし、情シスや管理職がルール部分を確認する分担がうまくいきます。最初から完璧を目指さず、使いながら追記します。
長く書けば精度は上がりますか?
長さより構造が重要です。目的・入出力・禁止事項・確認事項を見出しで分け、迷ったら『やり方』ではなく『判断基準』を書くと安定します。