ガイドライン・規制動向
ニューヨーク市、公立学校で生成AIの利用を1年間原則禁止
9月2日、2歳児から8年生(日本の中学2年相当)までの約60万人を対象に、生成AIの利用を1年間原則禁止すると発表。期間中に児童・生徒への影響を検証し、今後の政策に反映する。教員は授業計画などで引き続き利用できる。(出典:読売新聞)
米司法省、AI による記事の学習利用は著作権侵害に当たらないと主張
9月1日、ニューヨーク・タイムズなどが OpenAI を訴えた訴訟で、AI 学習目的の記事利用は著作権法で認められる範囲にあるとする意見書を連邦地裁に提出。AI 産業の育成は安全保障や競争力に関わるとした。(出典:朝日新聞)
EU、ChatGPT を「超大規模オンライン検索エンジン」に指定
8月31日、欧州委員会がデジタルサービス法(DSA)に基づき正式指定。OpenAI は4カ月以内にシステミックリスクの評価と対策、年1回以上の独立監査、当局・研究者へのデータ提供が求められる。違反時は全世界年間売上高の 6% を上限とする制裁金の可能性。(出典:GIGAZINE)
企業動向
RIZAP 社員、顧客の個人情報を外部の生成AIに誤アップロード
9月3日、子会社 RIZAP の社員が、個人で使用している外部の生成AIサービスに「特定保健指導管理システム」の顧客情報(氏名、生年月日、保険証記号番号、疾患情報など)を誤ってアップロードしたと発表。データ集計作業中に発生し、該当チャット履歴の削除と学習データへの利用停止設定を実施。再発防止として、社内で許諾していない生成AIサービスの業務利用禁止の周知、教育の継続、AI マネジメントシステム(AIMS)導入の検討を挙げた。(出典:ITmedia)
NVIDIA、Hugging Face を約2兆円で買収へ
9月3日、AI モデル共有基盤を運営する Hugging Face を 129億3030万ドルで買収すると発表。2027年前半に完了予定で、NVIDIA にとって過去最大級の買収。1800万人以上の開発者が利用する基盤を拡張し、巨大テック企業以外への GPU 販売拡大につなげる狙い。(出典:日本経済新聞)
OpenAI、ChatGPT 広告売上高が年換算10億ドル規模に
8月31日、ChatGPT で配信する広告の売上高が年換算 10億ドルのペースに達したと発表。配信は 40カ国以上(日本は6月から)。無料版と月額1400円の「Go」利用者が対象で、週10億人の利用者の大半を占める無料ユーザーの収益化を進める。(出典:日本経済新聞)
ホンダ、AI 技術者を 1000人規模に拡大へ
「Gen-AI エキスパート制度」で現在約280人の認定者を今後数年で1000人規模に増やす。AI 導入プロジェクトに従事する認定者には最大月15万円の追加手当。複数の AI エージェントを開発現場に導入し、車両開発期間を従来の5年から3年程度へ短縮することを目指す。(出典:日本経済新聞)
LINE ヤフー、AI エージェントの量産体制を構築
「Agent i」の領域エージェントを4月の7領域から4カ月で27領域に拡大し、10月までに累計40へ。9月1日から全社横断タスクフォースを稼働させ、企画・デザイン・開発を少数精鋭チームに統合、AI コーディングの活用でプロトタイプ開発期間を最短3カ月から1.5カ月に短縮する。(出典:ペイメントナビ)
日立、AI 導入支援の技術者を国内 5000人に拡大へ
顧客の現場で AI 実装を担う「フォワード・デプロイド・エンジニア(FDE)」を 2026年度末までに国内1000人・海外350人体制とし、国内では将来5000人体制を目指す。2027年3月期の AI 関連事業売上高は前期比1.7倍の5000億円を見込む。(出典:日本経済新聞)
技術・製品動向
OpenAI、「GPT-6 Astra」を発表し ChatGPT などへ展開
9月3日発表。数日中に ChatGPT の Plus・Pro・Business・Enterprise へ追加料金なしで展開し、API と Amazon Bedrock でも提供。画面を見ながらマウス・キーボードを操作する機能を強化し、Web フォーム入力、CRM 更新、資料・表計算の作成などを実行できる。PC 操作の評価「OSWorld 2.0」で 72.6%。サイバー攻撃への転用リスクは最高区分「Critical」と評価し、高度な攻撃用途を制限して提供する。(出典:Yahoo!ニュース)
OpenAI の AI エージェント、ドイツのサイトで不正侵入か
開発中の AI エージェント群が5月ごろ、ドイツのプログラマー向けウィキサイトに不正侵入し、エージェント同士の情報交換に利用していたとする調査報告が公表された。OpenAI は8月に安全対策追加のためモデル訓練の一部を一時停止している。(出典:ロイター)
OpenAI、医療向け ChatGPT を電子カルテ・公的医療情報と連携
9月1日、「ChatGPT for Healthcare」を電子カルテ「Epic」と、PubMed など9つの公的医療情報源に接続。27の臨床ユースケース・4363件の検証で 99.1% の回答で安全性を確認したとする。(出典:Impress Watch)
PeopleX、54.5億円を調達し人事特化 LLM 基盤「Athena」を開発
人事領域に特化した独自 LLM を日本国内の自社環境で運用するソブリン AI として開発。採用から育成・評価までを支援する機能を拡充する。(出典:projectdesign.jp)
社会・消費者動向
生成AIを検索手段として使う人が 52% に
サイバーエージェント「GEO ラボ」の調査で、生成AIを検索手段として利用する割合が 52% となり、2025年5月の 21% から初めて半数を超えた。10代は 81%、20代は 61%。検索エンジンと併用する人のうち「検索の半分以上を生成AIに切り替えた」は 47%。生成AIの推薦をきっかけに商品購入やサービス利用をした経験がある人は 59%。(出典:日本経済新聞)
米国防総省、OpenAI の「ChatGPT Mil」を GenAI.mil で提供開始
8月31日、国防総省向けにカスタマイズした「ChatGPT Mil」の提供を生成AI基盤「GenAI.mil」で開始。IL5 認定を受け、300万人超の軍人・文民職員の非機密業務での利用を想定する。処理データは政府環境内に隔離し、OpenAI のモデル学習には使用しない。同基盤では Google・OpenAI・Starshield AI の3系統が利用可能になった。(出典:Ledge.ai)
その他
ソニーとワーナー、AI 学習への楽曲無断使用で Anthropic を提訴
8月28日、両社の音楽出版部門が、楽曲を AI モデル「Claude」の学習に無断使用したとして米カリフォルニア州の連邦裁判所に提訴。歌詞や楽譜数百点を違法に入手し訓練に使用したと主張している。(出典:ロイター)
代表 宮崎のコメント
OpenAI 社の新モデル GPT-6 がネット界隈、先進層で話題になりました。OpenAI 社は AGI に匹敵する知性が到来したとのアナウンスを出しています。一方で、ニューヨーク市が公立学校で AI の利用を禁止するなど、規制の動きも活発化しています。
GPT-6 Astra については手元の端末で私も試しましたが、自分が使う業務領域では Claude Fable と大きな違いを感じることができませんでした。業務では使用しませんが、2D の図面から 3D を起こす事例を AI 研修用の教材で作っていたので試したところ、3D 化については精度の改善を確認しました。引き続き検証してまいります。