「うまく使える人」と「使えない人」の差は依頼文にある

同じ Microsoft 365 Copilot を使っていても、期待通りの結果を得る人と「使えない」と感じる人がいます。差はツールの理解より、依頼文(プロンプト)の構造にあります。ここでは、業務で再現できる依頼文の作り方を解説します。

依頼文の4要素

要素 内容 例
目的 何のために、誰に向けて 経営会議で報告するために
文脈 参照する情報 この Word 文書と先週の Teams 会議の内容をもとに
形式 出力の形 見出し3つ、各200字以内、箇条書きで
制約 やってほしくないこと・条件 数値は文書内のものだけを使い、推測は書かない

4要素をすべて含めた依頼文は次のようになります。

経営会議で報告するために、この Word 文書と先週の定例会議の内容をもとに、「進捗」「課題」「次週の予定」の見出しで各200字以内の箇条書きにまとめてください。数値は文書内のものだけを使い、推測は書かないでください。

アプリ別の書き方のコツ

Word

  • 参照する文書をファイル指定(/ でファイルを選択)し、「この文書の構成を保ちながら」など、構造に関する指示を添える
  • 「初稿を作って」と「校正して」を分けて依頼する

Excel

  • データをテーブル形式にしてから依頼する
  • 「どの列を、どう計算し、どこに表示するか」を明示する(例:「売上列を部門ごとに合計し、新しいシートに表を作って」)

PowerPoint

  • 元となる Word 文書や箇条書きを用意し、「枚数」「1枚あたりの情報量」「トーン」を指定する
  • 生成後は「3枚目を図解にして」のように個別に修正する

Outlook

  • 「相手との関係」「目的」「トーン」「長さ」を指定する(例:「取引先の部長宛に、丁寧な文体で、200字以内で」)
  • 返信案を作るときは、元メールを開いた状態で依頼する

Teams

  • 会議の要約は「決定事項」「担当者と期限」「未解決の論点」の3つを指定して依頼する
  • チャットの整理は「期間」と「テーマ」を絞る

チームで共有できるテンプレート

依頼文を個人の工夫にせず、部門のテンプレートとして共有します。

【目的】___のために
【文脈】___(ファイル・会議・メール)をもとに
【形式】___(見出し/文字数/表・箇条書き)で
【制約】___(使う情報の範囲/禁止事項/トーン)

このテンプレートを Teams のチャネルや OneNote に置き、職種別の記入例を添えます。記入例は 職種別 Copilot 活用シナリオ を参考にしてください。

よくある失敗

  1. 目的がない:「要約して」だけでは粒度が定まらない。誰が何に使うかを添える
  2. 文脈を指定しない:参照先を指定しないと、一般的な回答になる
  3. 一度で諦める:修正を1点ずつ依頼すれば、多くは2〜3往復で狙った結果になる
  4. 確認しない:数値・固有名詞・日付は必ず元データと照合する

研修でテンプレートを作って持ち帰る

当社の Microsoft 365 Copilot 研修 では、参加者が自分の業務で使う依頼文テンプレートを作成し、実際に試して改善するところまで行います。部門で共有できる状態にして持ち帰れるため、研修後の利用率向上に直結します。ご相談は 無料相談 からどうぞ。

よくある質問

プロンプトは英語のほうが良いですか?
日本語で問題ありません。むしろ業務の言葉を正確に伝えることが重要なので、社内で使っている用語を日本語のまま使うほうが結果は安定します。
一度で良い結果が出ないときはどうすれば良いですか?
会話を続けて修正を依頼するのが基本です。『見出しを3つに絞って』『数値の根拠を追記して』のように、変えたい点を1つずつ指示すると、狙った結果に近づきます。良い結果が出た依頼文は保存しておきます。